10Gbse-T( 10ギガビット・イーサネット )とは?
1.10ギガビット・イーサネット
イーサネットはシステムやデバイスをネットワークで接続するいくつかの規格の一つとして開発され、現在まで勝ち残ってきたプロトコルです。
初期の段階では10Mbpsだった速度が、100Mbps, 1000M(1G)bps、10Gbpsと高速化が進み、100Gや 400Gも規格化が終了しています。
さらに 2020年以降にはイーサネットのデータ伝送速度は800Gbpsになると考えられています。
2.10ギガビット・イーサネットの特長
規格の主な特長は以下になります。
a. 伝送速度が10Gbps(10,000Mbps)になった。
b. イーサネットの基本的な規格のCSMA/CDをサポートしなくなった(全二重通信だけになった)。
c. LAN PHYだけでなく、WAN PHYも標準化された。
3.10GBASE-Tの普及
従来、10ギガLANの構築には高価なファイバーが必要でした。当初は光ファイバのみの規格だったこともありますが、その技術は仮想サーバー、
ストレージなどを利用するデータセンター環境やネットワークバッ クボーンへのハイスピードアクセスに利用されるのが主でした。
しかし、そのような環境においても安価な10GBASE-Tを利用したソリューションが採用され る傾向にあり、デメリットとして比較されやすい、
ファイバーに比べて劣る電力消費量も改善しております。
さらに10GbEは最初に述べたように、もはや大 企業だけが利用するものではありません。信頼性が高く、シンプルな10GbEネットワーク接続を
皆様のもとへお届けするときが来たといえるでしょう。
4.10ギガビット・イーサネットの主な仕様
規格 |
使用するケーブル |
伝送距離 |
10GBASE-SR |
マルチモードファイバーケーブル |
OM1/OM2準拠マルチモードファイバーケーブル使用で最大伝送距離は33 m OM3準拠マルチモードファイバーケーブル使用で最大伝送距離は300 m OM4準拠マルチモードファイバーケーブル使用で最大伝送距離は550 m |
10GBASE-LR |
シングルモードファイバーケーブル |
最大伝送距離は10 km |
10GBASE-ER |
シングルモードファイバーケーブル |
最大伝送距離は40 km |
10GBASE-LRM |
マルチモードファイバーケーブル |
OM1/OM2準拠マルチモードファイバーケーブル使用で最大伝送距離は220 m OM3/OM4準拠マルチモードファイバーケーブル使用で最大伝送距離は260 m |
10GBASE-LX4 |
シングルモードファイバーケーブル マルチモードファイバーケーブル |
OM1/OM2/OM3/OM4準拠マルチモードファイバーケーブル使用で最大伝送距離は300 m シングルモードファイバーケーブル使用で最大伝送距離は10 km |
10GBASE-CX4 |
同軸ケーブル |
最大伝送距離は15m |
10GBASE-T |
ツイストペアケーブル |
最大伝送距離は100m |
5.光ファイバーケーブル
光ファイバーケーブルにはマルチモードとシングルモードの 2 つのタイプがあり、マルチモード ファイバ ケーブルは5種類あります。
使用するモジュールの種類や、敷設したい距離によりケーブルを選択する必要があります。
FDDI: LAN用として初期のネットワークで導入されたファイバーケーブル。 今はあまり見かけません。
OM1: FDDIのケーブルよりも帯域幅が拡張され最大距離が長くなった。
OM2: ファイバのコアがFDDI/OM1の 62.5ミクロンから50ミクロンに変更され最大距離が長くなった。
OM3: OM2よりも帯域幅がさらに拡張され最大距離が長くなった。
OM4: OM3よりも帯域幅がさらに拡張され最大距離が長くなった。
6.ツイストペアケーブル
10GBASE-Tを利用する場合は、CAT6AまたはCAT7のツイストペアケーブルを使用する必要があります。
これ以下の数字の小さいケーブルを10Gネットワークに利用すると通信に不具合が発生する可能性がありますので、
規格に合ったものを使用してください。
Cat7を使う場合はケーブルの両端の機器で接地(アース)が必要です。